「Zoo Bee Doo」―それは幸福のための未来への喜び

「New Dream」のノイズの海原

【「New Dream」のオーディオ・クリップ】
「舞踏のための音楽プロジェクト」第7弾「New Dream」のレコーディングとミキシングについて解説したいと思います。

この曲のレコーディングは昨年の3月におこなわれましたが、音源はRoland JD-XiシンセとMODARTT Pianoteq 5 PROソフトウェアのみ。全6パートとなっています。
この曲は打ち込みではありません。おそらく何の予定調和もなく、決められたモチーフもなく、JD-Xiでいろいろ音を出しながら一つ一つのパートを録っていき、最終的にはああいった曲の形になったと思われ、それをやった私自身も、どんなふうになるのかまったく予測できない中で、音を積み重ねていったのだと思います。そうして結果的には、最後のピアノのフレーズが、そっくりそのまま、「Julian」に引き継がれるわけです。

【Waves CLA-76 BLUEYコンプ&リミッター】
この曲の個々のパートでは、JD-Xiから音を出す段階で、既にモジュレーション系やディストーションのエフェクトがかけられ、Pro Toolsでのミキシングでは、EQ&コンプ処理と、ピアノのパートにかけられたリバーブが主だったプラグイン処理で、大したことはしていません。
JD-Xiでのモジュレーション系(確かフランジング)とディストーションのかける比率というのは、その時の演奏のノリというか気分に左右されるもので、特に法則はありません。フランジングの周期などはテンポやリズムと相対的なものですが、ディストーションの割合はちょっとその時のアグレッシヴな気分の影響があったのか否か、いま考えるともう少しディストーションは抑えてもよかったかなとは思います。しかしこの歪みによるノイズの海原こそが、「New Dream」のコンセプトなりテーマになったとは言えます。

【Waves H-Reverb】
ミキシングの段階でこの歪みをさらに助長させているのは、Waves CLA-76のリビジョンBLUEYのコンプであり、ノイジーなパッドのパートには、かなりかけて持ち上げているので、そのノイズの海原が際立って聴こえます。最後に徐々に聴こえてくるピアノは本当はほとんどクリアであるにもかかわらず、歪んだように聴こえるのはそのためです。
このピアノのパートにかけたリバーブはWaves H-Reverbで、リバーブ・タイムが約4秒ほどある“Large Bright Hall”というプリセットを使っています。最後はかなり長い残響で少しずつ音が小さくなって終わります。

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