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「Evolution and Civilization Water」のレコーディング

【「Evolution and Civilization Water」のレコーディング】
「舞踏のための音楽プロジェクト」の第2弾を飾るのは、「Evolution and Civilization Water」。そのレコーディングについて。

9月に入り、新しくUNIVERSAL AUDIOのデジタル・オーディオ・インターフェース、apollo FireWireを導入(当ブログ「apollo FireWireという選択」参照)して、そのテストを兼ねて今回のレコーディングに挑みました。
「Evolution and Civilization Water」では音源アプリ(iOSアプリ)SoundBowを使用していますが、SoundBowに関してはホームページのコラム「SoundBowという抽象」、また「Evolution and Civilization Water」に関してはまず当ブログ「進化と文明の水」をご参照下さい。

【UNIVERSAL AUDIO Console画面】
新規となるapollo FireWireのI/Oを認識させるため、Pro Toolsでのインターフェースの初期設定を済ませ、この曲のプロジェクト・ファイルを開いた時点で、その新たなI/Oのルーティングを書き替えます。
レコーディングで使用するUNIVERSAL AUDIOのConsoleがまた機能的で、ミキサーを扱ったことがあれば直感的にすぐに使用できるでしょう。この時点で私はRealtime Analog Classics PlusバンドルとUnizon対応マイクプリでインサートできるAPIとNeve 88RSのチャンネル・ストリップ所有しているので、この曲の各パートのレコーディングではすべて、Neve 88RSを挿して調整しました(レコーディングでは仮想Neve卓、ミキシングでは仮想SSL 4000卓をプラグインで実行するつもり)。

【Neve 88RSプラグイン】
Neve 88RSについては、この曲のパートがほとんど特殊なため、正直なところまだはっきりとしたサウンド像を掴み切れていないのですが、これを通さない時のサウンドと比較すると、やはりやや重心が低くなり、安定感のあるサウンドに変化したことが分かります。そもそもapollo FireWire自体のサウンドが、非常にアナログ的で温かみがあり、中域の密度が濃い感じで、さらにその上の高域が気持ち良く聴こえます。Neve 88RSを挿すことにより、高域の伸び方がやや抑えられて落ち着いた感じとなり、SSL 4000Eではもう少し高域が伸びやかになる感じがするので、その点で違いあると思われます。逆に私はこの特長を生かすため、レコーディングではNeve、ミキシングではSSLというプラグイン上の選択をするわけです。

8分弱あるこの曲の中盤で、紺野秀行さんが演奏し生録した、ケンケニのパートがあります。これに静かな調子でシンクラヴィア系のシンセ・パッドが加わっています。さらに終盤では少しラウドなドラムとピアノのパートに移行します。冒頭がSoundBowで生成されたリズム→中盤のケンケニ→最後はピアノといった具合にプログラミングされた音源、生録、そしてまたプログラミングされた音源へと行き来し、パートとしてもバラバラです。

これを時間軸に沿って録音・編集するのはとても手間がかかり大変でしたが、apollo FireWireでのサウンドがこれらをうまくまとめてくれているというべきか、ハイレゾでハイファイでありつつアナログ的に中和されている感があります。
もちろん電源ケーブルやクロック・ジェネレーターの精度の恩恵も加味されてのことですが、語弊を怖れずに言うと、人工的なサウンドではなく自然なサウンドに近づいたなという印象があるのです。こうしたサウンド面に支えられ、レコーディングやミキシングが戦略的に楽しくなってきたなと面もあり、「Evolution and Civilization Water」をどう仕上げていくか、本当に楽しみなのです。

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