「Zoo Bee Doo」―それは幸福のための未来への喜び

マイクロフォンの話完了について

どこへでも持ち歩きたいTELEFUNKEN M81
ホームページ[Dodidn*]のEQUIPMENTSコラム、「マイクロフォンの話」がこの度最終回を迎え、私のマイクロフォン・コレクションの主要な16本についてご紹介できたことを、ここで改めて書き添えておこうと思います。

当初は16本も紹介することになるとはまったく思っていませんでしたが、3年前の2012年3月よりSHURE BETA 57Aでスタートしてから、つい先日最終回を迎えた、LAUTEN AUDIO FC-357 Clarionまでの16本。闇雲に売れ筋のマイクロフォンをコレクトしたのではなく、主にヴォーカルを収録するためにその折々で必然に駆られて購入したものが多く、その音色の特性はじつに様々です。

コンデンサー型、ダイナミック型、そしてリボン型と大別されたマイクロフォンにはさらに単一、無指向、双指向とそれぞれ指向性があって、中にはそれを切り替えることができる可変のマイクロフォンもあります。楽曲のキャラクターというかコンセプトによって使用するマイクロフォンを選択し、ヴォーカルの存在感を微妙に変えてレコーディング&ミキシングする上で、多彩なマイクロフォンを扱うのは非常に有効です。

ヴォーカリストによっては、私はこのマイクロフォンじゃなくちゃダメ、という人もいます。同じマイクロフォンを持ち歩いてスタジオ入りする方がおられます。実際に、違うマイクロフォンで録るとヴォーカルのニュアンスが変わり、その人の声じゃないみたい、という場合があるわけです。

そこで私は実験を試みようと思ったわけです。いろいろなマイクロフォンで自身のヴォーカルを録った時、どんな変化が生じるだろうかと。それが「マイクロフォンの話」シリーズを始めるきっかけです。

結論を先に言えば、私のヴォーカルの性質にも関係あるのですが、どのマイクロフォンでもやろうと思えば臨機応変にレコーディング&ミキシングできることが分かりました。コンデンサー型の代わりにダイナミック型で対応できるかについても、特に問題ないことが分かりました。

それはまず、音色を作る要素としてのマイクロフォンは一要素に過ぎず、ケーブルやプリアンプ、コンプレッサー、EQ、ディエッサーなどの組み合わせで音色が作られるため、その組み合わせのユニットでうまく対応できれば、マイクロフォンの選択は絶対的なものではないわけです。尤もそれ以前に、ヴォーカルが確固たる存在感を持ち合わせていれば音色など大した問題ではなくなります。要は、マイクロフォンに頼りすぎるな、ということです。

かつての名パートナーRODE NT1初期型
ここからは個人的な思い入れの話。

所有するマイクロフォンのうち、どこへでも持ち歩いて使用したいと思うのは、TELEFUNKEN M81のダイナミック型。ありとあらゆるコンディションに耐え、静かな曲から激しい曲まで、ヴォーカルの多様なニュアンスをとらえてくれる有能なマイクロフォンであり、全幅の信頼をおいています。

そしてもう1本、RODE NT1初期型。コンデンサー型マイクロフォン。
20代の頃、貧弱なレコーディング・システムでヴォーカル録りをしていた忘れがたいアイテム。今となっては使うことはほとんどないのだけれども、どれほどこのマイクロフォンで入魂の特訓をしたか――。当時はこの1本に泣きつき、すがりついていたわけです。

どのマイクロフォンにも甲乙付けがたい個性があり、私はそれらをとても愛しています。長くこれらのマイクロフォンと付き合っていくことになるでしょう。

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