『Gの洗礼』を大転換!

リズム・セクションの構築

KORG electribe
作曲のプロセスは、「メロディ」から生まれるか、「コード」から生まれるか、「リズム」から生まれるか、の3つの偶然性を含んだ《発端》をエレメントにし、そこから相互に創造を派生させていく、という流れにあります。ところが、それを促し制御する器械(器官)や装置が欠如していたならば、エレメントは生まれるわけがありません。

作曲とアレンジというのは、常に偶然性を孕んでいます。それは偶然と法則の構築であるとも言えます。
私の場合、口ずさんだメロディが気に入ってヴォイスレコーダーに取り込むこともあれば、ピアノをいじって「メロディ」や「コード(進行)」、「リズム」を生むこともあります。
しかし、作曲における3つの偶然性を客観的に考えると、どうも「リズム」が発端になるケースが非常に少なかったのです。それは単純に、あらゆる場や局面において《発端》を感受できるリズム的性質の器械(器官)や装置が欠如していたから。

Teenage Engineering OP-1はその一つでありました。リズムを生む装置としては非常に面白いのですが、作曲という面では個体のキャラが強すぎて汎用性に欠ける。ドラムキットのソフトウェア音源であるBATTERYやBFD、あるいはMASCHINEなどは主力として使用してはいますが、「リズム」からの作曲のためにいちいちPCを立ち上げるのは面倒。あくまでアレンジ向き。
数年前までは、ALESIS SR16というドラムマシンを使って、「リズム」からのアプローチを試みたことがありました。が、やはり作曲には不向きでした。

作曲段階からアレンジまで、すべてまかなえる優れたマシンはないか、とここ数年来ずっと探し求めていたところ、ようやく見つけ出したのが、KORG electribeです。

16のパッド(パート)にそれぞれ別の音色を割り当て、トリガーとして最大16パートのパターンを作る。
ドラム&パーカッション音色のみならず、エレピ系、シンベ系、ギター系、リード系、パッド系、SE系の音色も搭載。
言わずもがな、ドラム&パーカッション音色以外の音色でもリズム・トリガーになります。
しかもこれらの最大16パートを、シンセ・エンジンによって個別にシンセサイジング&エフェクトでき、オートメーション機能を使って自由自在にサウンドを変化させることができる。

もうここまで書けば、electribeが作曲に向いていることが分かると思いますが、16パートのやりとり(行き来)がきわめて楽であること、幅が34センチと小さく持ち運びしやすいこと。電池駆動可。これらはかなり重要なことです。つまりどこででも「リズム」からの作曲とそれ自体の演奏ができるようになります。

私が使う場合、作ってストック(SDカードに保存)しておいたelectribeのデモ・パターンを、Cubaseと連携してそのMIDIデータを16パート分吸い出し、Cubase上で個別にそれらのデータを本チャン用にエディットしていく、という流れになります。一旦Cubaseにデータを吸い出してしまえば、あとはelectribeは音源として機能するのみです。この段階になれば、例えばリード系やパッド系を別のソフトウェア音源に差し替えることもできることは言うまでもありません。

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