フィジカル・フェーダーの復活

PreSonus FaderPort
つい昨日、自宅スタジオにフィジカル・フェーダー・コントローラーの「PreSonus FaderPort」を導入しました。
これはUSB接続によるフィジカル・フェーダーで、Pro ToolsなどのDAWのフェーダー(トラック・ヴォリューム)を、1トラックずつ手動で調整できるコントローラーです。それ以外にもパンやオートメーション・モードの切り替え、ウインドウの切り替え、トランスポートなどの機能をフィジカルに操作することができます。

実はPreSonusのFaderPortは、6年ほど前まで使っていました。Pro ToolsをラップトップのPCで使っていましたが、USBの制約でFaderPortの使用を諦め、フェーダーはマウスで操作すると完全に割り切り、売却してしまったのです。

Pro Toolsのオートメーション機能の充実によって、そういう割り切り方は十分可能であり、むしろマウスを使ってのフェーダー操作に慣れていたほどです(ショートカット機能を駆使してフェーダーを微調整したり)。

[Dodidn*]ホームページのコラム「多重録音ということ」の中で少し触れていますが、ミキサーのフェーダーぐらい、自分の手というか指で動かそうという結論に至りました。

オートメーション機能で書き込むミュートON/OFFは、とても便利で作業効率が良いので、ヴォーカルの処理でフルに活用していました。が、フェーダーを急速に-3dB下げるとか-6dB下げて一気に持ち上げる、といった技をアナログ卓時代にやっていた頃のヴォーカルの空気感と比較すると、やはりそれをやった方が独特の空気感が付くのです。

厳密に言えばそれはブレス・ノイズであったり、僅かな空調ノイズであったりするのですが、それがヴォーカルのアクセント毎に上がったり下がったりした方がサウンド的に格好いい。これをマウスでやるとすれば、急速の上げ下げはけっこう難易度が高いので、オートメーション機能のlatch & touchを要所要所でこまかく使い分けなければなりません。結果、無難なヴォリュームの変化になって、ヴォーカルの空気感を伴った表情は個性を失ってしまうのです。

そう、ヴォーカル・サウンドの表情は「指」で作るもの。

そういうことを考えて、我が自宅スタジオでは、もう一度フィジカル・フェーダーを導入し、その持ち味を活かすことにしました。

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