「魚の賛歌」スペシャル・エディション

【大活躍したソフトウェア「iris 2」】
先週、「魚の賛歌 [2015 Special Edition]」のレコーディング及びミキシングをおこないました。このヴォーカル曲は昨年の秋から既にレコーディングが始まっており、当ブログ「『魚の賛歌』の新しいヴァージョンについて」で詳細を書いています。

2012年のリメイク版「魚の賛歌」は、1993年オリジナルによる転調性やコード進行を遵守せず、異なった編曲構成となっていますが、今回の「魚の賛歌 [2015 Special Edition]」も同様、オリジナルとはまったく別物であることを先に断っておきたいと思います。

【ミキシング途上段階でのPro Tools画面】
昨年秋、この曲のレコーディングで使用したサンプラー&シンセ・ソフトウェアiZotope「iris」は、年をまたいで「iris 2」とアップグレードし、この曲のダビングにおいてそちらも使用しました。
私が「魚の賛歌 [2015 Special Edition]」でイメージした“深海”あるいは“海底”を音で表現するための手段として、「iris」又は「iris 2」を使用したわけですが、実はそのサンプリングの音源は、1993年オリジナルの「魚の賛歌」とリメイク版そのものなのです。このサンプリングされたパートは複数あって音を重ねており、まったく原形をとどめておりませんが…。

言わばその“音の海”をバッキングにして、今回改めてリード・ヴォーカルを録りました(やはりこのメロディも転調性を無視して簡素化)。使用したマイクロフォンはNEUMANN TLM49です。

【柔らかい効きのFG-Greyコンプ】
サンプリングされたパートのいくつかは2chにまとめられ、SLATE DIGITALのコンプレッサー「FG-Grey」でダイナミクスを調整し、その柔らかい効きの音色を活かし、他のパートとのミキシングが図られました。

「魚の賛歌 [2015 Special Edition]」の制作で私はいろいろなことを試み、多くの音楽的発見がありました。それは調性の問題やリズムの問題、リード・ヴォーカルの意義について、など。
これらの問題とデジタル・レコーディングの進化は必ずしも無関係ではありませんが、何をテーマに作るのか、何を表現するのか、といった部分の根本は、オリジナルも今回のスペシャル・エディションも中身が変わらないのだということに気づいたわけです。

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