『Gの洗礼』を大転換!

「野ばら」の制作〈1〉

カヴァー曲、シューベルトの「野ばら」を公開しています。

ホームページのテクストに記した経緯の通り、個人的にこの曲をやり直し(リレコ)しなければ、という思いと、新しく切り替えたMOTU 828xの真価を試す必然が重なって、今回この曲のレコーディングに挑みました。

レコーディングの話の前に、この曲のインスト音源であるYAMAHA QY-70について触れておきたいと思います。

QY-70は私が1990年代後半、QY-700を使う前に所有していたモバイルタイプの音源内蔵シーケンサーです。音源は、20のドラムセットと519のオーソドックスな楽器で、YAMAHAのAWM2という方式です。音源の数では、QY-700より若干上回っています。
一般的な楽器音源を網羅、そしてシーケンス機能(トラック数はパターントラックも含めて24)が兼ね備えられたモバイルタイプ、という非常に便利な仕様になっていて、MTRにつなげればすぐにインストのトラックが出来てしまう合理性に優れていました。

1997年、「野ばら」のインストのパートをこのQY-70音源によって制作しました。全7トラック。ピアノ、オルガン、オカリナ、ハープシコード(チェンバロ)、シンセ・パッド、フレンチ・ホルン、シンセ・リード。

制作時に使用した楽譜は、百科事典『原色学習図解百科』(1968年学研)の第9巻[楽しい音楽と鑑賞](Utaro Notesブログ「『ぼだい樹』とよい声の出し方」参照)。中島良史編曲のリコーダー譜(ハ長調=C)です。
これをもとに、子供っぽい1オクターブ高いヴォーカルで歌うため、嬰ヘ長調(=F#)に移調して、ベース音となるオルガンやハープシコードなどを加えてリアレンジしました。

テープ再生に使用されたTASCAM PORTA STUDIO 424MKII
完成した7トラックのシーケンスは、カセットテープ式4トラックMTRのTASCAM MIDI STUDIO 644で2chに落として録られ、そこにヴォーカルを1トラックダビングしました。これが1997年当時、結果的に“失敗作”となってしまったテープの状態です。

今回のレコーディングでは、その時のテープをTASCAM PORTA STUDIO 424MKIIで再生(インストのみでヴォーカルは使わず)し、Pro Toolsにデジタル・レコーディングしたわけですが、老朽化している424MKIIの駆動部のピッチが定まっておらず、これを元通りのピッチにチューニングした上で、Pro Toolsに移しました。もはや今、なんの問題もなく正常に動いてくれるMTRを探し出すのは困難なのです。

ともかく奇跡的に、1997年録音のテープを再生することができ、デジタル・レコーディング(32bit浮動小数点/96kHz)でPro Toolsに収まることができました。

コメント