プチ・ソング「人間」の人間哀歌

「仰げば尊し」の制作〈三〉

ヴォーカル録音に使用されたOYAIDE PA-02
昨年7月に公開した「魚の賛歌」のレコーディングでは、PCのパワーケーブルをOYAIDE BLACK MAMBA-αに替えて行われましたが、その直後にPCのトラブルに見舞われたため、4ヵ月ほど、パワーケーブルを純正なものに戻していくつかの曲を制作しました。

今回の「仰げば尊し」のレコーディングは、PCのパワーケーブルはもちろん、マイクプリのパワーケーブル及びその周辺のXLRケーブルをすべてOYAIDE製に替えています。

そうしてケーブルを替えた効果はもう、実際に聴けば如実に分かるほどで、ヴォーカルをマイクロフォンがとらえた時の、音のハリとコシはまったく違います。パワーケーブルを替えたことによっても、Pro Toolsで録られるその他の音源はやはり太くなっているようです。

こうしたケーブルの問題は、ミキシングでの音作りとは違った意味で、もっと根本的なサウンド・ディテールを基礎固めします。ヴォーカルに関して言えば、ケーブルとマイクロフォンやマイクプリの選択、反射音の除去、レベル・チェックなどがそれに当たるでしょう。ヴォーカルのパフォーマンスを最大限に引き出すには、何よりサウンド・ディテールをしっかり固めることが重要です。

audio-technica AT4047/SV
「仰げば尊し」のヴォーカルは、audio-technica AT4047/SVのマイクロフォンを使用していますが、先述したハリとコシに加え、このマイク特有の中域のプレゼンスが、ヴォーカル・パフォーマンスに大きく影響を及ぼしていることは言うまでもありません。オフマイクでのBechsteinピアノはやや後方に位置し、ヴォーカルが抜きんでて聴こえるのはそのためです。つまり、レコーディングの段階で、この曲の70%はもう出来上がっているわけです。

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