『Gの洗礼』を大転換!

「仰げば尊し」の制作〈二〉

小学校の卒業式で聴いた「仰げば尊し」の記憶というかイメージを、できるだけ損なわず体現したいという思いがありました。
その反面、歌としては自分なりの解釈で表現したいという思いもあり、その二つの思いを音楽的に調和させることに努めました。

そのために、レコーディングに入る前のプリプロダクションに、少しばかり時間を費やしました。実際にシンセ(ピアノ)で確かめながら、変ホ長調からキーを下げていき、変ロ長調に決まるまで、イメージを確認します。場合によっては、ピアノと生歌を一緒にラジカセで録ってみて、イメージを確認することもあります。この段階である程度、どんなヴォーカルになるのか予測がつくので、マイクロフォンをどれにするか、その選択肢が限られてきます。ともかく、それぞれのキーで曲の印象ががらりと変わるので、慎重に見極めなければなりませんでした。

【Cubaseのキーエディット画面(変ホ長調の状態)】
私の場合、MIDIはSteinberg Cubase Elements 6を使っています。そのうち、アップグレードするかも知れませんが、レコーディングはPro Toolsで行い、MIDIのプログラミングだけにCubaseを使うので、多くの機能は必要としていません。CubaseはMIDI周りが非常に優れていて使いやすいのです。

ピアノ音源はソフトウェアPianoteq 4の“Bechstein”を使用。1896年製造のBechsteinをモデリングしているようですが、このピアノの鳴りと、私が小学校で聴いた「仰げば尊し」のイメージがぴたりと合いました。あの時、体育館のステージ上にあったピアノを、遠くから聴きつつ、それに合わせて歌ったのです。SteinwayやPleyelなどの音色ではありませんでした。

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