TSAR-1の真価【其の一】

リコーダーソロ「ふじの山」をアップしました。
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さて、この曲のレコーディングについてですが、そもそもこれをやる意図は、マイクロフォンとリバーブのテストのためでした。

使用したマイクロフォンは、「audio-technica AT2050」で、ここ最近はまったく使用する機会がなかったため、このマイクの特性をやや忘れがちになっていて、以前はナレーション録りなどで使用していましたが改めて音をチェックしておこうと考え、今回テストすることにしたのです。

リコーダーというのは吹いてみるとけっこう強弱を付けることができるのですが、いずれにしても演奏が不安定なのでオンマイクで録ることにし、マイクのHPFを入れた以外は、コンプはかけ録りせず、MBOXのソフトリミッターをONにしました。Pro Tools側は32bit浮動小数点/96kHzです。

学校用のリコーダーは音色が貧弱だ、という先入観を払拭して、AT2050での音は元気なリコーダーのイメージを損なわないものとなり、かなり明るめでパンチが効いています。ちなみにAT4047/SVはもっと柔らかめで、中域の伸びにクセがあります。

何度も書いている通り、演奏が酷いため、合計7テイクほど演奏して、比較的うまくいったテイクを2つ繋げてエディットしました(ある段階に差し掛かると、指が震えてきたので、これ以上テイクを重ねることは無理でした)。

そうしてエディットしたトラックに「SSL E-Channel」を挿入。EQはいじらず、浅めのコンプをかけ、ある程度ゲインを持ち上げました。この段階で既にサウンドが少しSSLっぽい歪みが増しています。

リバーブは「Softube TSAR-1」。これの“Modern Scoring Stage”というプリセットをエディットせずに使用しました。

今回のテストの主目的は実はこのTSAR-1であり、これのサウンドを聴くことでした。

驚くべきリバーブ、という印象を受けました。音源の背後に付加する、印加するといったものではなく、音源自らが残響を醸し出しているようで違和感がない、極めてナチュラルなアルゴリズムです。

非常に面白いことに、SSL E-Channelでコンプのレシオを最初は1.5:1程度にしていたのですが、このリバーブを加えたことにより、音源のピークが少し伸びたため、レシオを2:1に変更しました。つまり、これまでのリバーブとは違った、より現実に近いようなアルゴリズムで残響を形成しているためか、ミックスのサウンドを大きく変えてしまう可能性があるのです。
(続く)

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