『Gの洗礼』を大転換!

デジタルサウンドの本領とは?

左の画像は、自宅録音で1997年頃まで使用していた機材群。MTRは「TASCAM MIDI STUDIO 644」、エフェクターは「SONY MU-R201」や「YAMAHA REX-50」などがありました。

カセットテープによる4トラックマルチ・レコーディング。これが私の80年代から90年代にかけての、最適なメソッドでした。

マスターテープはメタルポジションのカセットテープを使用していましたが、時代の流れでDAT(デジタル・オーディオ・テープ)が登場し、1990年頃にポータブル機の「KENWOOD DX-7」を購入。以後、マスターはこれに変わりました。画像の左端にぽつんと乗っかっているのがそれ。分かりづらいと思うので、こちらの海外サイトでの画像をご参照ください。

さて、DX-7を購入した直後、最初からマスターとして使用していたため、“アナログでレコーディングした音を忠実に(ほぼ劣化なく)再現している”というメリットがずば抜けて印象的で、その他のデジタルサウンドの特性に気づくのに少し時間がかかりました。

結論を先に述べると、DX-7でステレオ(MS方式)での生録をした時、DATはアナログでは再現し得ないダイナミクス、つまりアタックのスピード感がある、と気づいたのです。デジタルでの生録は非常に音がリアリスティックでした。

90年代半ば頃になると、私自身も“音圧上げ”を意識するようになり、いかにピークを抑えつつ全体の音量を上げるかの難題に夢中になっていきましたが、ある一定の効果を上げると、それ以上はサウンドが途端に空気感を失い、楽器の美しさが損なってしまうことを知りました。

自然界の音は多くピークを含んでいる。アタックが速くてきつい――。聴感上不快に感じられるかも知れないそういったダイナミクスを、デジタルは取り込むことができる。

敢えて削るか、敢えて残すか。

デジタルサウンドの本領の部分に立ち帰って、サウンドを“見つめ直そう”ということを、いま私は自分の宿題にしています。

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