『Gの洗礼』を大転換!

笑い袋

「Evenly」のページ「電子音楽における自覚と抽象」で触れている昔の玩具“笑い袋”。

調べてみると、今でもこの玩具が売られていると分かり、正直驚きました(メーカーは当時、株式会社青木商会で現・株式会社アイコ)。

昭和40年代後半から昭和50年代前半にかけて、音を発する電池駆動式の玩具は数多く出回っており、我が家にもいくつかあって、それらで遊んだ記憶があります。

ただし、そのうちのどれが電子音であったかについては、はっきりと思い出すことができません。例えば、これは玩具ではありませんが、その当時、我が家の壁に飾られていた電池駆動式の鳩時計。時報を告げる鳩の鳴き声は電子部品によるものではなく、空気弁式でした。

笑い袋の笑い声の仕掛けは、小型モーターを駆動させた円盤レコード式だったのでしょうか。かなり大きい音だったような記憶があり、幼児であった私はただただ恐怖を感じたわけですが、スピーカー部の構造というのはどういうものだったのでしょうか。

もう一つ、まったく同じ構造だった当時の玩具で記憶にあるのは、リカちゃんか何かの、テレビ電話。

公衆電話のような形をした玩具で、電話をかけると、テレビ画面にリカちゃんの顔がぼんやりと映し出され、声が聴こえるというもの。これも小さなソノシートのような円盤に記録された音ではなかったでしょうか。

そうして昭和50年代後半頃から、LSIによるポータブルゲーム機が爆発的に生産されて、子供の玩具として正真正銘の電子音が氾濫します。

皮肉なことに、電子部品に取って変わったことで、笑い袋やリカちゃん電話のような「人の声」を模した玩具は影をひそめたかに思えます。何故なら、当時のLSIでは人の声(肉声に近い声)を再現することはほぼ不可能だったからです。

子供が音によって惹き付けられていくという行動原理を考えると、その後のゲーム機のヒットと因果関係があるのは言うまでもありません。しかし、子供に影響させた別の側面として、昭和の玩具の電子音を聴いて育った世代としては、それがたとえ単純な電子音(BEEP音)であればあるほど、何か音楽的な旋律として記憶に残ってしまうのは、この世代特有の感性であるとさえ思うわけです。


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